インタビュー

2016.03.11. UPDATE

株式会社Woman&Crowd

目標は外向きに高く
失敗からどれだけ学ぶかは自分の姿勢次第

PROFILE

慶応義塾大学卒業後、2004年にサイバーエージェント入社。アカウントプランナー(広告営業職)として実績を上げ、06年にチームリーダー、07年にマネジャーに昇格し、08年より同社初の女性局長に就任。統括まで務めた後、11年10月よりスマートフォン向け「Ameba」の開発に携わる。13年2月にスマートフォン向けオークション事業の子会社「パシャオク」代表取締役社長に就任し、14年9月に「株式会社STRIDE」(現Woman&Crowd)の代表取締役社長に就任

「社会人になりたての若いうちは、ちょっと無理かなというくらい、敢えて高すぎる目標に目線を合わせるのが丁度良いと私は思っているんです」
株式会社Woman&Crowdの代表取締役として、女性が人生を幸せに過ごすために欠かせない「はたらく」ことに対しての新たな選択肢を提示し続けている石田裕子さん。自らのキャリアを振り返り、成長に欠かせない要素のひとつは、高い目標であると語る。

新卒で入社したサイバーエージェントでは、初の女性営業局長に就任し、事業を統括するポジションも任されたキャリアを持つ石田さんだが、自身の入社1年目の頃に掲げていた目標は、今思うと低かった、と言葉を続けた。

「入社したてのころは、新人賞を取ることが目標でした。今思うと、低い目標だと思いますね。どうしてかと言うと、会社の中で評価されたいという想いが先行した内向きな目標だからです。私が考える目標の高さとは、外向きに開かれたもの。組織の内側に目がいきがちな入社したての時期こそ、外向きに視野を広げていくことが、大事になると思います」

世の中に貢献したいという思いを就職活動の軸にしている学生はたくさんいるが、彼らは高い目標を持っていると言えるのだろうか。

「素晴らしい目標だと思いますが、どうしてそういう考えに至ったのか、その結果何がしたいのか、前後のストーリーにぽっかり穴が空いている人が多い。それが残念です。自分の顧客の課題をどう解決していくか、何を生み出すべきか、マーケットに対して何ができるのか。抽象的な考えをより明確にした上で、目標に対して走り出せれば、成長のスピードが全く違ってくると思いますね」

当事者意識を持つことが
成長を加速させる鍵

20代で管理職、30代で代表取締役に就任と、一般的な企業で見れば驚異的なキャリアスピードを実現してきた石田さん。
当事者意識を持てるかどうかで、成長スピードが大きく変化することを実感したという。

「今でこそ笑い話にできますが、入社1年目にして、あるミスから会社に多額の損失をつくってしまったんです。当然、『石田を担当から外そう』ということになったのですが、私は自分が担当から外れることがどうしても嫌でした。顧客の担当を変えて失敗をやり過ごすのではなく、担当を降りること無く責任を全うしたかったんです」

いくら当事者意識が大事といっても、普通の会社なら担当を変更するところだ。しかし、石田さんが担当を外されることは無かった。そこに、個人の意思を尊重し『決断経験値』を積ませるというサイバーエージェント特有の意識が垣間見えた。

「私たちの会社では、与えられたチャンスを通じ、決断経験によって知識やノウハウが蓄積され、選択肢が増えていくことをあらわすのに、『決断経験値』という言葉をよく使っています。自分が自分の上司の立場だったらどういうジャッジをするかとか、何を打ち手にどのような戦略を取るかなど、若いうちから裁量を与えられて仕事をすることで、自分なりに考え決断する癖がつきます。そうした意識を早期から持てるかどうかで、明らかに成長に差が出てくると思います」

今の石田さんは、顧客の課題を解決し、会社の課題を解決するプロフェッショナル。しかし、その姿は数多くの失敗経験によって生み出されたと自ら強調する。

「指示に従うだけでは何も学びはない。でも、仕事を自分ごとと捉えていたら、失敗しても学ぶことは多い。私は失敗できる環境に恵まれていたんだと思います」

広告代理事業、ゲーム事業、メディア事業以外でも幅広い関連子会社を設立し、様々な分野の事業を展開しているサイバーエージェントグループだからこそ、早期から経営者として活躍するチャンスが豊富にある。この環境の中で、決断経験値を高めていった日々が、今の石田さんに繋がっているのだ。

選択肢があったら
難易度が高い方を選ぶ

石田さんに、初めてのキャリアの転機が訪れたのは、入社して7年半が経った頃のこと。サイバーエージェントが、メディア事業にシフトし、社運をかけたプロジェクトが走り出していた時期だ。

「私は営業職が天職だと思っていたのですが、そのタイミングで職種転換し、メディアのプロデューサーをすることになりました。当時は、職種が全く違うので、新卒に戻ったような気持ちで、イチから勉強し直す感覚でしたね」

仕事が変化し、未開の分野にチャレンジする日々が続いた。後に子会社の代表就任を打診された際も、一切迷いは無かった。

「当時、オークション事業で子会社を設立した時は、無謀な挑戦だと言われていました。難易度が高い事業だと分かっていたし、成功確率も低い。それだけを考えれば、NOと言っても良かったのかもしれません。それでも、あのときYESと言ってチャレンジしたからこそ、今があるんです。私のキャリアは、失敗を積んでその度に立ち上がることで作られてきたんですよ」

未経験の世界に飛び込み、失敗しても、その度に立ち上がることで、人は成長し続けていく。そうした『挑戦が出来る環境を選ぶ』という選択肢を、選べるかどうか。会社に入社する前から、未来の自分の成長を左右する決断が始まっているのかもしれない。

記事一覧へ戻る

ピックアップ企業

・このページをシェアする

LINEで送る
googleplus
PAGE TOP