• トップ
  • >
  • 株式会社経営共創基盤(IGPI)

インタビュー

2015.11.05. UPDATE

株式会社経営共創基盤(IGPI)

永遠不変ではない社会で
既存世界にない唯一無二を目指す

冨山和彦氏

株式会社経営共創基盤(IGPI)
代表取締役 CEO

冨山和彦氏

Kazuhiko Toyama

東京大学法学部卒。ボストン コンサルティング グループ、コーポレイトディレクション代表取締役を経て、2003年、産業再生機構設立時に代表取締役専務兼COO に就任。解散後、07年、経営共創基盤(IGPI)を設立し、現職に。近著に『なぜローカル経済から日本は甦るのか』(PHP研究所)など。経済同友会副代表幹事、内閣府・税制調査会特別委員など多くの政府関連委員を務める

学生時代には、大それた〝志〟は持っていませんでした。ただ、自分の力でコントロールできない要素で、自分にとっての大事なものが決まってしまうような人生には絶対にしたくなかった。大手企業に入り、どんなに努力したところで、運やタイミング、相性がある以上、望み通りのキャリアが積めるとは限らない。サラリーマン型のキャリアではなく、プロフェッショナルとして生きていきたいと考えていました。私が大手銀行を蹴って、当時はまだ発展途上だったコンサル業界の道を選んだのは、そうした背景とともに、未知の世界への好奇心が人一倍強かったからに他なりません。世の中全体がどうなっているのか、経験してみないとわからないことは多い。だからこそ、自ら多くを体感しながら、肌で理解していく面白さを味わいたかった。

物事の合理を突き詰め
最後に情理の視点を持つ

今思うと 「いろんなことにチャレンジできるのは若いときしかない」と本能的に理解していたのでしょう。ボストン コンサルティング グループで1年の経験を積んだ後、起業そのものに興味を抱き、コーポレートディレクションという会社の立ち上げに参画しました。この後、MBA取得のため、米国・スタンフォード大学に留学しますが、このときもまた、「世界の優秀なMBA取得者が、どれほど深遠な視点を持っているのかを知りたい」という好奇心に突き動かされてのこと。私はこの留学期間に、日本と米国それぞれの経済社会における価値観の大きな違いを理解しました。
日本の経済システムでは、勝者と敗者を決める方法はトーナメント制。負ければ次はありません。一方、米国はリーグ戦で、明確に勝敗が決まるものの、敗者復活の道がある。グレーな決着を続け、負けないことが勝ちあがる上で何よりも重要になる日本の企業文化や政治風土とはまさに対極。そのまま日本にコピーすることは無理です。しかし、両者の考え方を相互補完していけば、より良い経済システムを発見できるのではないかと考えました。そこに必要なのは、まずは米国的な考え方として、物事を科学的にとらえ、そのメカニズムを解明していくこと。そうして合理を突き詰め、五分五分まで持っていった後、最後の最後に日本的な文化や精神論、つまり感情や情理の視点を持つことが重要であると。この考え方は、全ての物事に対峙する姿勢として、今に活きています。

唯一無二の人材を育て
日本の組織を変えていく

私は、「日本の経済は永遠不変ではない」と考えています。日本の社会は同質性を重んじるがゆえ、外的な環境や要因を過小評価しがちです。しかし、これは一時的かつ、単質的な視点でしかない。「全ては滅びるもの」という考え方を前提に、内外の要因を汲んだ上で、変化を続けなければなりません。この経営共創基盤という会社が100年後もあるなら、そのかたちは大きく変容しているはずです。
今、世界を見渡しても、我々が手本とすべき〝既存の理想型〟なるものはどこにもありません。自分たちがなりたい自分を目指すのみであり、日本においても世界においても〝唯一無二〟でありたい。そのためには、個々の社員も唯一無二でなくてはならない。基礎力を鍛え上げながら、キャリアにおけるさまざまな出会いや巡り合わせの中、一人一人の資質を活かし、その人なりの唯一無二を育てていきます。組織には多様な能力を持つ人材がいるべきであり、かつ、目標を達成するために、互いに補い合う意識が重要です。また、ビジネスをリアルに合理的に見つめる視点や、自分自身を冷静かつ批判的にとらえる客観性も必要であり、そうした人材こそがビジネスを動かしていくものと考えています。
日本は先進国の中でも、高い意欲と才能を持つ人材を最も活用できていない国です。企業においても、政治においても、現場を担う個々の能力の平均値がどんなに高かろうと、優秀な司令官が立たなければ玉砕するのみ。もはや、司令官の役職が報酬として与えられる時代ではないのです。エリートではなく、潜在的にリーダーとしての資質を持つ優秀な人材を育成し、日本の組織のあり方を変えていくことが私の大きな目標です。

経営共創基盤(IGPI)

経営共創基盤(IGPI)

事業戦略、M&A戦略に関するアドバイザリーにとどまらず、 ハンズオン経営支援や、自己投資による資本面からの企業・ 事業価値向上など、クライアントニーズに応じたオーダーメイド型の経営支援を行うプロフェッショナルファーム。大企業、ベンチャー、公益法人などさまざまなクライアントに対して、多様なバックグラウンドを持つプロフェッショナルがチームを組み、支援を実施。新規事業立ち上げ、 成長戦略、海外進出支援、企業再生なども幅広くカバーしている

記事一覧へ戻る

ピックアップ企業

・このページをシェアする

LINEで送る
googleplus
PAGE TOP